2013/04/05

穏やかな風景、蔵の街栃木


蔵の街、栃木市内の絵になる一角の佇まいだ。のんびりとした風情は日常の忙しさをしばし忘れさせてくれる。一見、運河にも見える流れは巴波川だ。巴波川と書き「うずまがわ」と読む。遠景に見える橋は幸來橋(こうらいばし)だ。
例幣使街道の宿場町として、江戸時代に最盛期を迎えたこの栃木の街は、巴波川の水運により江戸と結ばれていた。周辺の産品がこの河岸から江戸に送られ、更に、日光東照宮の改修や大猷院霊廟造営の折には江戸から多くの資材や職人がこの河岸に上がった後、例幣使街道を通って日光へ向かったという。この街にしばし滞在したという喜多川歌麿も江戸からこの河岸に着いたのだろうか?
明治期に入り鉄道が隣町の小山に開通したのちは、巴波川の水運も衰退の一途を辿った。

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