2010/09/20

昭和の遺産



どこか懐かしさを覚える佇まいである。昭和20年代にできた店だそうである。今でも、筆記用具の販売のかたわら万年筆の修理を引き受けている。
修理を引き受ける店主は80歳を超えようかという年代である。
万年筆と言えば、中学、高校、大学の入学祝いに贈られることが多かった。社会人になるときもそうだった。筆記用具が多様化した現代、そして安直なボールペンが幅を利かせている現代にも関わらず、万年筆の存在をアピールしているように見える。
若いころ、モンブランの万年筆を欲しいと思った。そして、サラリーマンとしてそれなりの地位に就いた折、モンブランの万年筆とボールペンのセットを手に入れた。そのセット、今では机の引き出しの奥深くに眠っている。

taken by Canon EOS10D with EF28-105mm 1:3.5-5.6 USM, 1/1000 f/9.5 ISO400 Aperture Priority AE

2010/07/30

旧県庁舎と掘割




時計台のあるレトロな趣の建物は、旧栃木県庁舎である。周囲に掘割を巡らせた庁舎は現在栃木市庁舎の一部であるが、県指定文化財となっている。廃藩置県のあった1871年(明治4年)当時は栃木県と宇都宮県の二つに分かれていたが、2年後の1873年に栃木県として統合され、1883年までの13年間栃木市は名実ともに県都であった。

taken by Canon EOS 40D with EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM, 1/250s f/9.0 ISO200 Aperture Priority AE

2010/07/02

レトロなボンネット・バス


蔵の街、栃木市内を循環するレトロなボンネット・バス、「のらっせ号」。この地方の方言で「お乗り下さい」という意味。
ピカピカに磨き上げられたバス、運転手の表情も誇らしげです。隣に座る乗客はお疲れ気味の様子です。

taken by Olympus Pen E-P1 with M. Zuiko Digital 14-42mm 1:3.5-5.6, 1/640 f5.6 ISO200
Aperture Priority AE

2010/04/12

鯉幟の下を


Tourists on board, originally uploaded by photoholic's images.

観光客が鯉幟の下を川下り。 
4月に入ると栃木市の中心を流れる巴波川(うずまがわ)には無数の鯉幟が飾られる。
これについては、せっかくの蔵の重厚な景観が台無しになるという意見の観光客がいる一方、季節感があって楽しいという観光客も。
さて、あなたはどちらの意見?

撮影データ:EOS40D EF-S18-85mm F4-5.6 IS USM 1/100 f/7.1 ISO200 絞り優先AE

2010/04/11

女船頭さん


蔵の街として観光客誘致に力を入れる栃木市の中心を流れる巴波川(うずまがわ)では、女性の船頭さんが鮮やかな棹さばきの傍ら、川筋にある古い蔵の来歴などを説明してくれる。対岸の古い蔵は江戸時代からの材木問屋の蔵で、ここから、江戸深川まで約160キロを船で材木を運んだというような説明を聞くことができる。「蔵の街へこらっせ」がこの街の観光キャッチ・フレーズだ。

撮影データ:EOS40D EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 1/50 f/8 ISO200 絞り優先AE

2010/04/08

蔵の街美術館


善野家という豪商の土蔵でかつては米蔵であった。通称おたすけ蔵と呼ばれている。その所以は江戸末期に困窮者救済のため多くの米を無償で放出したことによる。同じような蔵が三棟あるが、写真の蔵は西側の棟で天保11年(1840年)の建築といわれている。全三棟とも現在は栃木市立蔵の街美術館として再生活用されている。
美術館の全景はこちらをご覧ください。

撮影データ:EOS40D EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM, 1/125 f/9 ISO200 絞り優先AE

2010/04/05

ファインダー越しの白昼夢



裏通りからさらに路地に入ったところに佇む古い二階家があった。この場所だけ、すっかり時代から取り残され、大正時代へタイムスリップしたような印象を受ける。二階の手すり越しから洗い髪に薄化粧をした浴衣掛けの女性が声をかけてきそうな白昼夢をファインダー越しに見た。

撮影データ:EOS40D EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 1/30 f/9.0 +0.7EV IS0200 絞り優先AE

2010/04/02

赤い鎧戸のある窓



栃木市は明治初期には県庁所在地であった。古くは江戸とを結ぶ舟運(利根川、渡良瀬川を経て巴波川に至る河川交通)の町として、とくに、徳川家康の没後、日光東照宮の造営がはじまると資材や職人が船でここ栃木まで運ばれた。陸揚げされたのちは陸路にて日光まで運搬された。このため、交通の要衝として、さらに、江戸に運ぶ地域の産物の集積地として発展した。また、東照宮造営後は天皇の使者である例幣使が日光と京都を行き来する街道(日光例幣使街道)の宿場町としても栄える事となった。このため、隆盛を極めた商人の店蔵、土蔵が今でも多く残っている。この写真の蔵は土蔵ではなく、大谷石でできた石蔵であり、明治後期もしくは大正時代のものと思われる。赤い鎧扉が印象的であったので、この部分を手前の芽吹いた木とともに切り取った。

撮影データ:EOS40D Carl Zeiss Planar T*1.4 50mm 1/40 f/7.1 ISO200 絞り優先AE

2010/03/29

蔵の街の家具屋++人形の役目++



なんとも可愛らしい木彫りの人形があった。陳列してある家具の上にのせられている。人形はせいぜい40~50センチ程度の高さである。
この人形を目にした観光客の女性の多くは、「マァー、可愛い~~!」と言って店を覗く。すると、店主が気さくに声をかけながら、客を店内に招き入れる。どうも、この人形は看板娘の役を演じているようでもある。

撮影データ: EOS40D Carl Zeiss Planar T*1.4 50mm 1/800 f/1.6 ISO800 絞り優先AE

2010/03/28

蔵の街の家具屋++さりげなくアートな世界++



商品のテーブルやサイドボードの上に無造作に置かれた装飾品の数々。
アールヌーボー風の電気スタンドがマイセン磁器と思しきコーヒーカップとともにさりげなくサイドテーブルに置かれている。これはもはや家具屋の世界ではなく芸術の世界である。店主の気迫と素晴らしいセンスを垣間見た気がした。

撮影データ:EOS40D Carl Zeiss Planar T*1.4 50mm 1/200 f/1.6 ISO800 露出補正-0.3 絞り優先AE

2010/03/27

蔵の街の家具屋++家具の脇役++



高級家具ばかりを扱うこの店には重厚なサイドボード、テーブル、食器棚、茶箪笥などなど、ニトリご愛用の庶民にはチョット手が出ないものばかり。だが、いずれは高級家具をと心に言い聞かせ、店を訪れてみるのも良い。
家具屋ではあるが、家具という商品を引き立てる装飾品の数々にも目を奪われる。このアンティーク調の人形はサイドボードの上で客を待っている。

撮影データ: EOS40D EF-S17-85mm 4-5.6 IS USM 1/60 f/5.6 ISO800 絞り優先AE

2010/03/26

蔵の街の家具屋++驚きの空間++



店主が、「まず、あれを撮れ」と指さす先を見上げる。おかめとひょっとこの一対の大きな面が白熱灯に照らし出されている。家具屋のイメージでのれんの奥に入ったものの、そこはまるでアンティークの世界が広がる。アリスの不思議な世界に飛び込んだような錯覚を起こす。

撮影データ : EOS40D EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 1/15 f/5.6 ISO800 絞り優先AE

蔵の街の家具屋++迫力の暖簾++



蔵の街、栃木の街中を散策した。見事なのれんがあった。蔵の街美術館の隣にある老舗の家具屋である。のれんは「蔵」と染め抜いた一枚布が軒下から地上まで、店先を蔽うように下げられていた。しかも、同じ大きさののれんが2枚、横並びにかけられている。まさに、蔵の街そして商都にふさわしいのれんである。店主に招き入れられ、店内に一歩足を踏み入れると、そこは驚きの世界に変わる。
店の全景はこちらです。

撮影データ:EOS40D EF-S17-85mm F4-5.6 IS USM 1/320 f/9.0 ISO200 絞り優先AE